ハズレACアダプターを分解してみる
12V2AのACアダプターが通販でかなり安く売っていました。(たしか送料込みで300円以下だったと思います)
秋葉原の安い部品屋でもこんな安いのはないっていうくらい安かったんです。
レビューを見ると案の定散々な評価だったけどこれだけひどい評価だと逆にどんなものか買ってみたくなりました。
届いて手にしたとき最初に感じたのは「軽い!」です。スイッチング式のACアダプターとはいえ12V2A(24W)の出力なら多少の重みは感じるはずです。
早速分解です。
ケースは接着されていなかったので、多少割れたところもありましたが簡単に分解できました。(線が外れているのは電流を測るために片方外したせいです)
基板の表と裏の様子です。
簡単な回路のようなのでパターンを追って回路図にしてみました。
使用したのは回路図エディタBsch3Vです。基板の画像を読み込んでその上にパーツの記号と配線を置いてゆきました。
できた回路がこちら
専用のICなどを使っておらず、昔からあるようなかなりシンプルな回路でした。
一応出力特性も測ってみました。
1.1Aまではなんとか12Vを保っていますが、それを超えると急に電圧が下がり始めます。
これで12V2Aと表示するのは問題がありますね。通販サイトのレビューに低い評価が多いのも納得です。
・このACアダプターの内部を見た感想です
トランスの巻き線部分が何となく貧弱に見える。
もう少し大きくしっかりしたトランスでないと 12V2Aを出力するのには頼りない気がします。
スイッチングトランジスタになんのヒートシンクも付いていない。
今までいくつかのスイッチングアダプター基板を見てきましたが、おおよそ次のような感じです。
出力が5~6W程度:ヒートシンク無し
出力が10~15W程度:スイッチングトランジスタに簡易的なヒートシンクがある
出力20W程度以上:スイッチングトランジスタや出力のショットキーダイオードにそれなりのちゃんとしたヒートシンクが付いている
これでは12V0.5Aか5V1Aクラスの基板のように感じました。