Aliexpressで電子工作-28 いまさらAMラジオ(確認編)

部品のチェック

確認編

前回AMラジオキットに種類とそれぞれの簡単な特徴について書いてみました。そして、HX-207を組み立てることにしました。

早速組み立てに入りたいところですが、中華キットによくある部品の欠品や不良部品、規格外部品などについて一通りチェックを行います。

国産のラジオキットにもかつて途中から使用するパーツが若干異なったために急に組み立て後異常発振が起きるようになったものもあります。中華キットならなおさら確認が必要です。まぁ、組み立て後に商品として販売するわけでも実用にするつもりでもないので問題が発生したらその都度対処するというのでも構いませんが最初に確認しておくと問題個所の特定が容易になります。

数量チェック

まず、パーツを全て並べてみます。

これはパーツリストに従って確認していけば特に問題ないでしょう。

パーツはほとんどすべてがまとめて一つの袋に押し込まれていることがあるので例えばポリバリコンのケースに隙間があったりスピーカと一緒に収納されていたりすると小さなパーツは容易に隙間に入り込んでしまいます。

バーアンテナのコアは長さや太さも重要ですが材質も性能に影響するようです。

白っぽくてざらざらしているものよりも黒くてざらつきのないもののほうが感度などがいいようです。ただし、セットになっているものを安易に交換すると調整が困難になることがあるのでセットになっているものはそのまま使うことになります。

このキットにセットになっていたスピーカーは右側の黒いほうです。これは左側のものに比べて薄く軽くマグネットもボイスコイルも小さいものです。あまり音質は期待できません。おそらくこれはラジオ用というよりもオモチャの効果音やちょっとしたアラーム音用のものと思われます。多少でも音質のいいものにしたいときは同じ口径の左側のようなスピーカーに交換してもいいでしょう。

このキットのものは56mmだったので秋月電子の56mmのものなどがちょうどいいかもしれません。

良否チェック・規格チェック

パーツの不足は組み立て途中でも容易にわかりますがパーツが不良だったりすると組み立て後に発見するのが困難になりますので簡単にでもチェックしておいた方がいいでしょう。

精度はともかくとして、このようないわゆるトランジスタテスターと呼ばれるものが一台あると部品のチェックに重宝します。ない場合は普通のデジタルテスターでもいいので測れる範囲でチェックをしておきたいところです。

トランジスタはhFEを測って150とか200とかの値が出てれば問題ないでしょう。
バーアンテナコイル、OSCコイル、IFT、低周波トランスなどは断線していないかをチェックするほかにOSCコイルと低周波トランスはその結線を確認しておいた方がいいでしょう
基板のパターンと照らし合わせて巻き数の少ないほう(直流抵抗の小さいほう)がGnd(ポリバリコンの中点やOSCコイルのシールド)側、巻き数の多いほう(直流抵抗の大きいほう)がポリバリコンのみにつながるか確認します。
低周波トランスにも向きがあります。

内部の結線やショート/断線がないかなどを確認しておいた方がいいでしょう

バーアンテナのコイルは細い単線なので非常に切れやすくなっています。

特によじれていたりする(キンクという)と少し引っ張られただけで切れてしまうことがあるので注意が必要です。キンクができていたら丁寧にほどいておきましょう。

ポリバリコンは不良率の高いパーツの一つです。

シャフトを軽く回してみて内部のセパレータフィルムに異常がないか確認します。

左のポリバリコンはセパレータが一枚きちんと固定されていなくてシャフトの回転と一緒に回ってしまっていました。分解して正常な位置に組みなおしました。

このキットの場合ネジ類は全部で5本。
①~③:ポリバリコン固定、ポリバリコンダイヤル固定
④:ボリュームツマミ固定
⑤:基板固定
※キットによってはポリバリコン固定用とポリバリコンのダイヤル固定用が異なるものの場合もありったり、スピーカーもビスで止めるようになっているものもあるようです。

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